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カリグラフィー・テクニック

大理石模様にチャレンジ!
     
大理石模様は昔から壁画を中心に手で描かれてきました。

ポンペイの壁画などだまし絵的に石柱を描いたりしています。

宗教画や家具にいかにリアルに石模様を表現するかは、
画家や職人の腕の見せ所でもありました。

そんな歴史がありますから、描き方はいくつもあります。

紙に対してはマーブリングが有名ですが、
今回は必要最低現の道具を使った1技法をご紹介します。


大理石模様の作り方

必需品は新聞の折り込み広告とアクリル絵の具です。

折り込み広告は厚めの紙が理想です(デパートや自動車などの)。

絵の具はインクでも水彩絵の具でも構わないのですが、
今回は3色重ねながらの作業なので、耐水性がある絵の具が理想です。

まず、カリグラフィー部分を済ませておきます。
ラスティック体の説明期間なので、こんな感じです。
スピードボールのc−3で、ここではガッシュ(不透明水彩)を使っています。

兎に角塗りたくるので、丈夫な厚手の紙にします。
左はマーメイド紙です。
乾いたら、以前登場したマスキング・フィルムが必要です。

汚したくない部分にしっかり貼り、カッターで切り取ります。
カッターは薄紙1枚ずつ切るカッターを使うと紙を痛めずに済みます。

低粘着フィルムは貼り方が弱いと勝手に剥がれてくるので、気をつけて下さい。
でも、何日も貼りっぱなしもやめて下さいね。

1つ肝心な事を!紙のサイズは仕上げサイズより大きめにして下さい。
理由は下をみればすぐわかります。

大理石模様の独特な筋を描いていきます。

上記説明した折り込み広告を細く手でちぎり、タテに2つ、または三つ折りにします。

この紙の先に直接絵の具をつけ、手先の力をぬいてヒョロヒョロっと描き入れます。

絵の具は直接と言ってもパレットに出した方が楽です。

※ 手でちぎるのがポイントです!
刃物で切った紙では不自然な鋭角的な線が出がちです。
あまり考えずに自分が色をつけたいところにどんどん絵の具を載せていきます。

アクリルですから、絵の具がそのままごわごわしていても、固まるので大丈夫です。
仕上げサイズを気にすると不自然な模様ができるので、ホントにお気楽に!

ちなみに1色目としてフタロシアニン・ブルーを使いました。

折り込み広告紙の先が湿気てきたら、新しく変えて下さい。紙の形状、持ち方が変わると、
また違った表現ができます。
2色目はディープ・グリーンです。

1色目ほどは分量を多くしたくなかったので遠慮がちに。
3色目はホワイトです。

1・2色目の色の強さをおさえたかったので、ちょっとぼかしながら。
上の作業までで一度乾かします。

最後に大きな平筆で(フタロシアニン・ブルー+ホワイト)を水で薄く溶いた
絵の具をまんべんなく塗ります。

こうすることで全体に落ち着きがでるのですが、
この状態ではただ汚いだけですね。
紙が完全に乾いたら、仕上げサイズに裁断し、フィルムを剥がします。

この通り大変身です!

使う紙と絵の具の色を変えるだけで色んな大理石模様が描けます。
ここでは3色使いましたが、1色でも可能です。

慣れると楽しいですよ。
ただ、やはり大切な作品で使いたい時はテストしてから応用して下さい。