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カリグラフィー・テクニック

  イタリック体で大きめ作品! 

  
イタリック体の練習を重ね、ちょっとしたカードなら
作れるようになったけど。。。
という段階で止まってしまう方へ。

頭の中で描いたイメージを作品化する段取りの
1つの見本を説明していきます。

いきなり本番に入ろうとして躓く方が多いようなので
参考にして下さい。

今回は特に
・イタリック体の大文字を並べる
・半円状に文字を並べる
・グラデーションを使う
・各行をセンタリング(中央揃い)
と、一般に苦手とされがちな要素を取り入れています。

そのかわりイタリック体としては目立つアレンジを行わず、
比較的基本に忠実に書いています。
イタリック体大きめ作品完成品


試し書きを繰り返す!

頭の中のイメージがそのまま作品化できるとは限りません。
どんな作品でも一回は下書きできればベストですがサイズの大きい作品、文字数が多かったり難しい技術を
含む内容は何度となく書き直す事になります。

上記の作品の場合はラフスケッチを含み、3回試し書きを行いました。
第一段階 ラフスケッチ 第2段階 方眼紙に試し書き 第3段階 方眼紙に色を使って試し書き

イタリック体大きめ作品ラフスケッチ
イタリック体大きめ作品試し書き1 イタリック体大きめ作品試し書き2
第1段階 ラフスケッチ

友人へのお誕生日プレゼントという設定で、頭に浮かんだイメージを走り書きしています。
もし使いたい色があれば、簡単に色分けしておくか、色名をメモ書きしておきます。

全体的には賞状のような形式したかったので、タイトル部(特に友人の名前)を目立つように、各行センタリング、そして下半分は
細かい字で詩を綴ることを意識しました。
第2段階 方眼紙へ試し書き

ラフスケッチの段階で”作品になりそうかな?”と感じたら紙サイズ・各文字のサイズ等を探るため、実際に書いてみます。
今回5ミリ四方の方眼紙を使っています。物差しで細かく計る手間を少しでも省くには大変便利です。

まず理想の紙のサイズ、縦・横の中央線を決めます。
その中で大まかな各行の位置を決め、文字を書いていきます。
まだ物になるか確定できない段階なので、黒インク一色で充分です。思いついたペン幅で書いてみましょう。

※ 試し書きでは、本番ほど丁寧に文字を書く必要はないですが、ラフすぎるとサイズや文字間も異なってくるので
正確なセンタリングが出来なくなります。要注意!



上記では文字サイズ・センタリングなど全体的な見直しが必要な事が一目瞭然です。
紙のサイズをもっと大きくしても良いですが、今回は手持ちのマット紙(内経 324×248ミリ)を使いたかったので
限られたスペースで見直しをしています。

気がついた事は余白にどんどん書き込みましょう。

もう一度インク一色で書き直した方が良い場合があります。
  ・大幅なペン幅の変更が随所に及んだ場合
  ・書きたい文章がどうしても納まらない、あるいは余白ができすぎた場合
ラフスケッチに戻ったほうがいい時もあります。。。。
第3段階 方眼紙へ色を使って試し書き

第2段階で、もっと慎重に位置決めを行えば、自分が書きたい文章はきれいに納まると予想し、その点を重視しています。
また、青やグリーンを中心とした色使い、一部グラデーションというのは決めていたのでこの段階で試しています。

センタリングですが、第2段階でペン幅に変更がない行は1行何十o必要か検討がついているので、
1行の長さの半分が中央線にくるように位置決めします。

半円の”CONGRATULATIONS”の位置は第2段階で予測した修正により正しく決められました。
今回、ペン幅の変更が少なかったので、第3段階でほぼ各行の位置決めが出来ました。
それでも幾つか修正個所が出てきたので書き込みをしています。

ここで本番にいけそうかな、という感触があれば進んで下さい。
不安事項があれば、部分的でもよいので再度書いてみて解決しておきます。
いよいよ本番の紙に書きます。
各行のどの文字を中央線付近に書くべきか把握できていますから、書くこと自体はだいぶ落ち着いて取り組めるはずです。
後は発色や紙の癖に用心します。

特に使い慣れていない紙に書く場合は、やはり紙に対して試し書きが必要です。
思う方向にペンが動かなかったり予想できないところで引っかかったり滲んだりとよくある事です。


試し書きは本来、人に見せるものではありません。躊躇せず、色々試してみて下さい。

オリジナルな作品を作りたいのに、他の人の作品や習っている先生のお手本の真似しかできないと悩んでいる方は試し書きを
嫌う方が多いようです。

某有名カリグラファーの膨大な試し書きを見てショックを受けたことがあります。どんなベテランの人も(ベテランな人ほど)
時間をかけ作品をつくっていきます。

といってもこの試し書きの時間がなかなか作れないんですけどね!
ちょうちょと百合の花を描いていますが、文字部分を全部書き終え、余白を確認してからにしてください。
失敗しそうで不安だったら、それこそイラスト部分だけ何度となく練習して下さい。

今回のイラストの描き方
平筆 ちょうちょ 【ちょうちょの描き方】

平筆を使います。
1.ちょうちょの羽根の中心を決めたら、中心に平筆の角をあて、外に向かって
動かします。
筆を紙からゆっくり力を抜いて離すと、羽根のひらひらができます。

2.反対側の羽根を描きます。方向が変わると筆が使いづらいので
紙の向きを描きやすい方向へ変えます。

3.羽根を重ねて描きます。
1.2それぞれの大きい羽根にさらに重ねます。
中心をはずさないこと、もと大きな羽根になるように筆を動かすことが
ポイントです。この作業で、羽根の薄い儚い感じがでます。

4.触覚を描きます。
中心から外に向かって描きます。今回は面相筆を使いましたが、
スピードボールのC−4以下細いペン先でもOKです。

平筆 カリグラフィーペン百合1
平筆 カリグラフィーペン百合2



【百合の描き方】

1.茎から描きます。
花の付け根と茎の方向を鉛筆で薄く書いておくと楽になります。
茎本体と花の茎2本がずれるとおかしいので、必ず中心から各方向に
向かって描きます。

試し書きの段階では平筆の角を使ったのですが、シャープさに欠けたので、
本番ではC−2のペン先を使いました。


2.花の中心を描きます。
ちょうちょと同じ平筆を使っています。
百合の花の付け根はしっかりしていて、かつ蕾は先が少し丸いので、
茎側に平筆の角をあてます。
ちょうちょの羽根とは逆に、紙にそっと筆を押しつけてから離すと丸みがでます。


3.葉を描きます。
2が乾くのを待つ意味があるので、順番に深い意味はありません。

描き方にはポイントがあります。

百合の葉は長く先が鋭角なので、必ず葉の先jから茎に向かって描きます。
また、花に近い位置ほど葉のサイズを小さくすると、リアル感がでます。








【花の描き方】

1.百合の花びらを描きます。今回、一つに花びらを、もう一つは蕾のままです。
6枚の花びらのうち3枚を描きます。
百合の花びらは先が丸まっているので、平筆でしっかりカーブをつけ、中心で
ピタッと筆を離します。


2.さらに3枚花びらを追加します。
花びらが重なっている感じが出せます。


3.雌しべ・雄しべを描きます。
 雌しべを長めに1本、雄しべを短めに6本、中心から外に向かって描きます。
 C−5のペン先を使いました。
 さらに雌しべの先に丸っこい点を、雄しべの先に横長の点を付け加えると
 百合らしくなります。
作品の詳細はリトル・ギャラリーを御覧下さい!