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カリグラフィー・テクニック

父への手紙 − 平筆とスパッタリングで模様作り
  



<2005年6月>

離れたところに住んでいるお父さんへ
送る手紙をイメージして作ってみました。

ちょっと紙の折り方を工夫してます!

作品の詳細はリトル・ギャラリーをどうぞ。
まずマーメイド紙に封筒のサイズを鉛筆で引いてから
模様を描きます。

ガッシュの銀に白+黒を少し加えてマット感を増してから
良く水で溶きます。
(銀はメーカーで質感が異なります)

平筆で勢い良く線を引きます。
次に細筆に絵具をたっぷりつけ、振り掛けたい場所の上に
筆を近づけ、筆を握っている手首を空いた手でトントンします。

スパッタリングの一種で一番簡単な方法です。

筆先が太くなり、絵具が水っぽくなるほどポタッと絵具が落ちるので
気をつけて下さい。
紙をカットし、芯を出していないシャーペンで折り目をつけた
状態です(内側です)。
カリグラフィー部分はC−2とC−4を使っています。

やはり模様を書いた後は上滑りしやすいので、
今回は文字を書く位置は模様が濃くならないように気をつけました。

そうしておくと、定着液などをかける必要はないし、
上滑りもしません。

今回の作品の寸法はご参考まで。
左右の内側に織り込む面は少し斜めに切ると折り畳んでから
かさばりません。

写真は上側が1センチ、下側が5ミリ斜めに切っています。
この辺りは全体の寸法で微妙に変わるので折り畳みながら
微調整して下さい。
裏側です。手紙をイメージしているので、

送り先と自分の住所を書きます。

C−4,C−5辺りの細いペン先がお薦めです。

切手シールを作ります。
写真の◇枠は一辺が2.5センチです。
全てC−5で描いています。

ノーカットのシートで、表面が光沢紙でなければ
大抵普通に書けます。
シールの回りをギザギザバサミで切り取り、
紐の結び目に貼ります。

国内でもイタリック体など見易い書体で書けば、
実際に送る事が出来ます。

ただ、見本のように紐を巻くのは配達に不向きですし、
白文字は郵便屋さんが見辛いので実際に郵送する場合は

1.送り先は黒や紺などはっきりした色で
2.封筒のつくりを丈夫にかつシンプルに
3.今回のように仕上げてプレゼントしたい場合は
  一回り大きな封筒に入れて送る。

このような要点を意識してどのように送るか決めて下さい。