![]() インクとポスターカラー |
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カリグラフィー・テクニック TOP カリグラフィー・パラダイス Vol.128 2023年7月 |
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![]() 画材選び、もう長くカリグラフィーをされている方は身に着けた知識に基づく好みがあるかと思います。 ですが限られた画材しか使った経験がないとご自分の世界を小さいままにする原因になりかねません。 今回はカリグラフィー教室を長くやってきて初めて透明感 VS 不透明感としてインクとポスターカラーを比較しました。 ご自分が表現したいことと画材が無駄なく一致できるようにインクもポスターカラーも使ってみて頂きたいです。 リトル・ギャラリー もご覧ください! |
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【インク】 インクはこのところ人気があるので様々なメーカーから多種多様な商品が販売されています。 不透明なインクもありますがここでは透明感のあるインクのみ扱っています。 ![]() 色んなインクを生徒さん達に楽しんで頂きたく、手持ちのインクを教室に持ち込みました。 上の写真はその際のインクたちの一部です。 SAILOR SHIKIORI 常盤松 <インクだけ使う> ![]() 桔梗を描いてみました。 夏らしい透明感を出すのにはインクは合ってますね(^-^) 花の部分は「青を愉しむ」のうち3色を使いました。 どれを使ったかはうろ覚えですが、横山大観は使いました。 グリーンにはSHIKIORIの常盤松です。 文字部分は101,花は削用筆です! <インクだけ使う2> ![]() 文字部分はDr. Ph. Martin’s Synchromatic Transparent Water color TURQUOISE BLUE。 ゼラニウムは花がl90tygt8TCkNK、葉っぱはWinser & Newton Ink viridian。 ゼラニウムは写真に写っていませんが良く使うダイソーの筆で描きました。 【ポスターカラー】 しっかりマットに書きたい時はポスターカラーを使います。 不透明水彩絵具もカリグラフィーでは良く使いますが、ポスターカラーはよりハッキリ書けると思ってください。 粒子が重い分、ペン先も詰まりやすいのでマメに水で洗ってあげるのがキレイに書くポイントです。 教室で取り上げるとあまりお水を加えない方が多いですが、練習で普段使うインクの濃さを念頭に丁寧にお水で溶いて使ってください。 ![]() ポスターカラーでも白黒+3原色、計5色からのスタートをお薦めします。 ただここでは少し新しい説明を加えたいと思います。 簡単な3原色の組み合わせはまっ黄色、真っ赤、真っ青。 ここではプライマリーイエロー、カーマイン、コバルトブルー。 あまり難しく考えずに混色を楽しめます。 もう1つは印刷で使う色の考え方です。2色変わります。 紫寄りの赤 マジェンタ グリーン寄りの青 シアン 真っ赤が欲しい時は黄色を混ぜるなど混色には多少慣れが必要ですが色の考え方の幅が広がります。 <ポスターカラーだけ使う1> ![]() ポスターカラーのマット感を体感していただくには濃いめの色の紙を使って頂きたいと思いました。 C-2で”thanks a lot”をホワイトで書きました。 チェリーの実は右側がマジェンタそのまま、左側がマジェンタにほんの少しホワイトを加えています。 葉っぱと茎のグリーンはシアンとイエローを混ぜています "it was a wonderful dinner"はゲルペンで書きました。 <ポスターカラーだけ使う2> ![]() プルメリアを描いてみました。 左側を見てください。 今までよく説明してきた通り花を描いてから隙間に葉っぱを描きました。 右側を見てください。 葉っぱを描いてから花を描いています。 不透明な画材だから出来ることです。 どちらが正解ということではなく、その時表現したいこととどちらが合うか、です。 下に作業過程の写真を載せています。 ![]() 葉っぱを先に描いて乾かしている状態です。 グリーンはセルリアン+イエローです。 ![]() イエロー多めのグリーンで葉脈描きます。 ![]() ホワイトでお花を重ねました。 次いでに左側にも描きました。葉っぱ待ちの状態です(^-^) リトル・ギャラリー もご覧ください! |