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カリグラフィー・テクニック

円形カードの作り方


<2008年4月> 


”円形”はこのページの場合、文字部分のレイアウトのことを指しています。

好きな言葉でぐるっと一周出来ると楽しいですよね。
でもちょっとした算数式が必要です。

”ThankYou”を使って書いてみましょうー。
各作品の詳細は
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必ず、横一列に書いてみて下さい。
この時、文字間は狭めにして下さい。特に大文字と次の小文字、単語と単語の間が
いつもの癖で空いてしまわないように意識して下さい。

今回、C−2(3ミリ幅)で下のように書いてみたところ、12センチになりました。

ちなみに今回はグラデーションにしよう、と思ったら使ってみたい色をこの時点で
試すと一石二鳥になります。

全体の長さ=3.14×直径

この計算式から
  1ミリ以下は四捨五入して良いので、だいたいの直径を求めます。
 
 例:”Thank You”=12センチ
  12センチ=3.14×3.8

  この場合半径は1.9センチになりますが、切り良く2センチとします。


この半径を小文字のウエストラインにすると、余裕を持って一周できます。


※今回中心から外に向けて文字を書きましたが、逆に中心に向かって文字を書く場合は
当然この円はウエストラインではなくベースラインになります。

どちらの向きが良いかは作品イメージ、あるいは文字全体のアレンジ方法により変わります。
 
必要な円サイズがわかったところでコンパスを使ってガイドライン引きです。

今回、ここが一番大切なところですが、通常通り鉛筆でははっきり画像にし辛いので
下の図はグラフィックソフトで赤く線を引いています。


中心点から半径2センチの円→前述通りウエストラインになります
ウエストラインからXハイト1.5センチの円→ベースラインになります


一文字ずつ体の正面にくるよう、紙を回して下さい。
また、円ですから下側のほうが広がります。

今回の場合は”Th”間の空間(★)がその他の文字間の目安になります。
思い切って小文字間同士は間を空けて下さい。

単語間も開けて構いません。

他の書体でもこの考え方で大体大丈夫です。
余裕持って一周できます。

円形カードを作成する上で一番避けたいことは文字が入り切れないことなので、
余裕がある分は全体のデザインなどで如何様にでもなります。

ここで文字のみで綺麗に一周したい場合は繰り返し練習し、
全体のバランスを整える必要があります。
ガイドラインはすぐに消さずに、模様を書き入れてから消して下さい。

綺麗な正円に仕上げたい場合はガイドラインを頼りに
丁寧に進めることが大切です。

コンパスの針の穴はうっすら残りますが、ほとんど気にならなりません。