【名前をデザイン】

今回はロンバルディック体を使っています。
当サイトでの書体説明はありませんが、ふっくら可愛らしい書体で
様々な装飾に適しています。
ポップな感じでも使えますが、本来はゴシック体のテキストに合わせて
大文字を装飾するための中世の書体です。
写真の2冊を今回参考にしましたが
印刷物なのでここでは全部をお見せできません。
ご了承願いますm(__)m

その2冊は以下の本です。
左側 : The art of Illuminated Letters
Calligrapy by Timothy Noad
Written by PatriciaSeligman
HEADLINE BOOK PUBLISHING 1994
右側 : THE Calligrapher’s BIBLE
David Harris
Page One Publishing 2003
右側はすみません、表紙がリングノートのように綴じられていましたが
その分厚い表紙と大きなリングが本棚の中で邪魔で
引っ越しを契機に外しちゃいましたm(__)m
どちらも日本語訳が出ていた時期があったかと思います。
ご関心ある方はアマゾンなどで探してみて下さい。

一番上の写真で方眼紙に鉛筆でデザインした状態をご覧頂けます。
その上にトレーシングペーパーを乗せ、ドローイングペンでアウトラインをなぞります。
ドローイングペンは名称通り描画用のペンの総称です。
図面引きやレタリング、イラストなど、色は黒が主流ですが
メーカーによってはブルー、茶、ピンクなど出しています。
上の輪郭線はパイロットドローイングペンの0.5mmを使っています。
トレース用なので通常は鉛筆でなぞりますが
今年井上美紀子先生に習った本番用の道具でなぞる練習を兼ねる、
という考え方を使わせて頂きました。
この段階でガタガタする場合は紙をこまめに回して
動かしやすい範囲、方向を探ってください。

トレーシングペーパーの裏側は必ず鉛筆でなぞって芯の粉をつけます。
写真は本番用の紙の上にトレーシングペーパーを置き、
トランサー(またはスタイラス)で
へら状のタイプを使って上から強くこすって転写した状態です。

転写が終わった本番用の紙を先程のドローイングペンでなぞります。
すみません、ここから作業が深夜になり、色が暗いですm(__)m

仕上げです。ロンバルディック体のような極太の書体は
中に模様を入れることができます。
写真では同じパイロットのドローイングペン0.1mmを使っています。
輪郭線より細いペンで模様を書くとやぼったくなりません。
仕上げにポイントで光るシールを貼りました。
”MAJA”は今年生徒さんがご出産したのですが
ご主人の母国に合わせた名前です(^_^)

同じデザインでもう1枚作ってみました。
今度はクレタケのドローイングペンペンで輪郭をなぞり、
中は水彩絵具で塗りました。
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ドローイングペンは耐水性のものが多いのでこのようなことができます。

前述の要領で皮に転写してみました。
皮とトレーシングペーパーの間に転写紙を挟むこと、
スタイラスとしては小さい玉の先でぐいぐい押し付けて転写。
このところは先の説明と異なります。

輪郭はコピックマルチライナー0.3mm。
紙の上よりもほんの少しインクが広がり、太い線になりますが
割と快適に書けます。
そしてジェッソを使ってギルディングしちゃいました。
羊皮紙にくっつくんだからなめし皮の上でもくっつくだろうという発想です!
リトル・ギャラリーも宜しくお願い致します(^_^)
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