<2007年5月第二弾> 今まで何度となく花を描いた作品を紹介してきましたが、 改めてカリグラフィーペンでの花の描きかたを説明します。 無理せず今自分で出来るやり方を確認して描く事が必要です。 リトル・ギャラリーも観て下さい! ![]() |
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【基本編】 今の自分にカリグラフィーペンで何が出来るかを探ります。 カリグラフィーペンは、当たり前ですが文字を書く為のペンですから、まず文字ありき。 1書体も書けない内に、人の作品や本を観て花やリボンを見よう見まねでトライすると、 文字まで挫折してしまう元になります。 見た目よりは難しいですし、書体練習を通してペンの扱いに十分に慣れる必要があります。 従って、ある程度はペンに慣れた方を前提にお話しています。 <図左側> まずペン先を45度で構えて小さな菱形を(上)。 これは出来ますね。もう少し右下に引っ張ってみます(中)。 花の中心を決め、内側から外へ菱形を描きましょう。ペン先はもっと鋭角に持ちます。 1つ菱形を書く度に自分の身体とペン先の角度は変えずに紙を回します。お花の出来上がり(下)。 想像上の花であっても花びらは5枚以上あったほうが花らしいです。 一番大切なことは中心からずれないこと。 <図左から2番目> 次にイタリック体の”o”に近いですが、二筆に分けて上下の尖った楕円を描きます。 これを縮めたり、伸ばしたり、そして色を変えれば一枚の花びらにも葉にもなります。 <図左から3番目> 左下に向かって大きくカーブを描きます。細い線から太い線へ。 これが滑らかに長く描ければ茎を表現できます。 <右端> ペン先を構えた方向に細い線が引けるか確認します。右上に向かって、そして左下に向かって。 おしべめしべ、枝など細い線だけで表現したい時に応用出来ます。 |
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【応用編】 基本のシンプルな動きができたら、もうちょい工夫してみましょう。 <図左側> 小さな菱形を引いてから、右側のペン先だけで内側に向かって細いカーブを描きます(上)。 小さな菱形、長めの菱形を組み合わせてハート型の花びらを作ります(中)。 左下に向かって移動し、ペン先の右角が起点に戻るように丸みをつけます。 丸い花びらを表現できます(下)。 <図左から2番目> 軽くしならせた長い菱形を2つ重ねます(上)。 右上に向かって緩やかに移動します。途中からペン先を右側だけにし、細い線を出します(中)。 太い線の幅や色分けでめしべおしべ、ガクなどに使えます。 丸い花びらの描き方を2回連続行います。 必ず起点はずれないようにし、丸いハード形の花びらをつくります(下)。 <図右側> 2種類の花はいずれも花の中心を決めたら、その中心に向かって 外側から内側へ描きます。紙だけ位置を変えるのは基本編と一緒。 |
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【平筆を使う】 1.平筆を使うで簡単に使い方を説明しておりますが、線の細い太いを表現しやすい点は カリグラフィーペンと平筆全く同じです。ただ、平筆のほうが弾力があり過ぎる分難しいです。 また、平筆と言っても多種多様。デザイン用の厚みがないアクリル毛が良しとされますが、 使う人の筆圧や動きの癖などで合う合わないが出てきます。 まずはお手持ちの平筆が使えるかどうか、確認して下さい。 |
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【花輪(ガーランド、リース)カードの作り方】 1.まず字を書きます。 右はカッパープレート体ですが、花輪を書き加えれば どんな書体も華やかになります。 大きめの紙を使って下さい(円形は何気に面積必要です)。 文字を書いてから、その位置に合わせてコンパスで 2重に円を書きます。 この段階で中心と円の幅を決めることが大切。 円の位置を上下左右に微調整できるようにするためにも 紙のサイズにはゆとりが必要です。 そしてケーキカットするみたいに、ご自分が描きたい リボンの長さに合わせて線を軽く引いておきます。 |
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2.リボンを描く リボンは書かずに花だけをギッシリ描くのも素敵ですが 今回は折角平筆の話を持ち出したので、 平筆でリボンを書きました。 1.で決めた円の幅、リボンの長さを守り、 同じストローク(動き、筆致)を繰り返します。 |
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3.花を描く 基本編の一番簡単な花の描き方を利用します。 一見ランダムのようで、自分なりの規則は作りました。 また、花は2色使いましたが、いずれもC−2。 先に一色分花を一周描き、そしてもう一色に変えました。 リボンから離れすぎないほうが全体のまとまり感が出ます。 |
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4.仕上げに蔓と葉を描き加える まず蔓を書き加えます。 今回、この蔓と花の中央に打った小さい点は ミルキーペンを使いました。 蔓の位置が決まったら葉を書き加えます。 花と葉より先に蔓を描いてもいいですが、今回は 花とリボンの上を蔓が通過する雰囲気を出したかったので 花→蔓→葉の順です。 |
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