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ゴシサイズド・イタリック体 説明

小文字
基本形(i,o)
”a”〜”l”  

小文字
"m"〜"z"
大文字 ウォーミングアップ
”A”〜”K”
大文字 ”L”〜”Z”

   ゴシサイズド・イタリック体について

書体名だけ聞くと、何だろ、という感じですがスペルを見るとゴシック体風のイタリック体だとわかります。
書体の雰囲気は古風ですが、歴史は新しくエドワード・ジョンストン(1872〜1944)がつくりだした書体です。

ちなみにこの人物は現在普及しているカリグラフィーの基礎を長い歴史から掘り出してまとめ挙げた人物です。

ゴシサイズド・イタリック体は自由闊達な動きがあるので、数ある書体の中でもカリグラファー独自で
アレンジが加えられてきている書体でもあります。

従ってお教室によって形・書き順等異なる面が強くなります。この書体の中の1ケースとして下記をご参照下さい。
自分のアイディアや他の書体を混ぜてデザインする楽しみもある書体です。
ペン先は45度、ガイドラインは上記のようになります。Xハイトがイタリック体と同じペン先5つ分です。

幾つかの書体を学んできた方は、ゴシック体、イタリック体だけではない色んな書体の要素が混在している事に
上記のアルファベットだけで感じられると思います。

私見ですが最低限イタリック体は身に付けて取り組まれる事をお薦めします。
先にこの書体の柔らかい動き、自由なアレンジに慣れてしまうと他の書体できちんと書くことがつらくなります。

几帳面に書くことに慣れていても、この書体を学んだ後は他の書体まで崩して書きがちです。気をつけて下さいねー。
基本形(i,o)
”i”です。

ブックハンド小文字体を学ばれた方には書きやすいことかと思いますが、
ペン先が45度であることと、お尻が鋭角であることに注意して下さい。
ゴシック体大文字を練習していれば書き順1・2は問題ないでしょう。

書き順1 角を書きます。

書き順2 書き順1の始点に重ねてまっすぐ降ります。ベースラインについたら右斜めに
      細いラインを出し、鋭角にします。

書き順3 アッセンダー内を使って左に短くカーブします。
      (イタリック体の場合と形が逆で、全体のサイズも大きくすることが多いです)
左端がゴシサイズド・イタリック体の”o”です。

右端にイタリック体の”o”を書いてみましたが、上下のカーブが前者はシャープになっています。
最初はシャープにXハイト内に納めにくいかもしれませんが、他のアルファベットを綺麗に書く
ために必要な作業です。

書き順1 ウエストラインの下から左半分を描きます。ベースラインについたらすぐに右斜め
      に細いラインを出します。
      ※ ウエストラインと始点に少し空間を作ると、書き順2の始点ときれいに繋がります。

書き順2 始点を書き順1の始点と繋ぎ、右半分を描き、書き順1の終点と繋ぎます。
      頂点を鋭角に描くことを忘れずに。
自由な書体といっても基本は大切です。”i,o”のアルファベットの特徴は良く掴んでおいて下さい。
本来のイタリック体よりはシャープさが要求されます。
小文字アルファベット順
”a”です。

書き順1 ”o”の書き順1と同じ。

書き順2 ウエストラインの下を水平に移動し、左へカーブしながら       
      ベースラインまで降りて細いラインを出します。
”b”です。

書き順1 アッセンダーラインの下に角を書きます。

書き順2 書き順1の始点に重ねてまっすぐ降ります。
      ベースラインについたら右斜めに細いラインを出し、
      鋭角にします。

書き順3 ”o”の書き順2と同じ形ですが、始点は書き順2に触れるよう、
      しっかり細いラインを出します。

”c”です。

書き順1 ”o”の書き順1と同じ。

書き順2 書き順1の始点に重ね、短いカーブをXハイト上3分の1内に描きます。
”d”です。

書き順1 ”o”の書き順1と同じ。

書き順2 書き順1の左上を始点とし、アッセンダーから書き順1の終点まで
      大きくカーブします。

※ 始点で細いラインをしっかり出して下さい。
        
  書き順2の書き出し位置は細い”d”にするか、幅のある”d”にするかで
  変わってきます。まず自分が描く”o”の癖を掴んで下さい。

”e”です。

書き順1 ”o”の書き順1と同じ。

書き順2 書き順1の始点に重ね、図のように少しだけ右に膨らみます。
      ※ 右に張り出し過ぎないように気をつけて下さい。
”f”です。

書き順1 アッセンダーラインの少し下を始点とし、ディッセンダーラインまで
      まっすぐ降ります。
      底で水平線を引き、細いラインを出します。

書き順2 書き順1の始点に重ね、アッセンダー内は緩くカーブします。
      そのままXハイト内に入ったら短く水平線を引きます。

※ 書き順1の底や書き順2全体など、柔らかいタッチで書いて良いのです
   が、練習時はくねくねし過ぎないようにペンを動かして下さい。
”g”です。

書き順1 ”o”の書き順1と同じ。

書き順2 途中まで”a”の書き順2と同じです。
      ディッセンダー内を右に緩く膨らましながら降りていきます。

書き順3 書き順1の左側から書き順2の終点までディッセンダー内を大きく
      動きます。
      ※ 始点で細いラインを出します。ディッセンダーを少しはみ出しても
       問題ありません。
”h”です。

書き順1 アッセンダーラインの下に角を書きます。

書き順2 書き順1の始点に重ねてまっすぐ降ります。ベースラインにつく前に
      右へ少し曲がり、止めます。

書き順3 ”b”の書き順2と出だしは同じ形ですが、ベースラインまでは
      まっすぐ降り、右斜めへ細いラインを出します。
※ 基本練習参照。
”j”です。

書き順1 角を書きます。

書き順2 書き順1の始点に重ねてまっすぐ降ります。
      ディッセンダーに入ったら少しずつ左に曲がります。

書き順3 ”g”の書き順3と同じ。

書き順4 ”i”の書き順3と同じ。
”k”です。

書き順1 アッセンダーラインの下に角を書きます。

書き順2 ”h”の書き順2と同じ。

書き順3 図のように”k”の右側を一気に書きますが、終点の形など
      ”a”や”h”と同じになるよう意識して下さい。

”l”です。

書き順1 アッセンダーラインの下に角を書きます。

書き順2 ”b”の書き順2と同じ。