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![]() 過去ご説明してきたマスキング・リキッド(No.2、No.15)やスパッタリング(No.19) を組み合わせて作品を作ってみましょう。 今までとは少し違う道具を使っています。また何工程かに分けて進めていますが 段取りをキチンと考えながら進めば決して難しくはありません。 リトル・ギャラリーも見て下さい。 ![]() まず一行書きます。 今回はクサカベ製のマスキングリキッドを使っています。 難点は白くて、すぐに乾いて透明になるので見辛いこと。 濃い色の紙に書いてもあっという間に白い色は消えますので ある程度感で書く必要があります。 長所は濃さが丁度いい塩梅であること。 水で薄めたりする必要がありません。 見えやすいようにあえて着色しているマスキング・ リキッドもありますす。 ![]() 次に面相筆を使って草をイメージした模様を マスキング・リキッドで書きます。 下から上めがけて力を入れてから抜く、という動作で 勢い良く描いて下さい。 (リキッド使用部分が少しでも見えやすいように 画像加工時にコントラストを強めています) 注:使用したペン先、筆はマメに良く水で洗いましょう。 特に筆はリキッドが乾くと剥離しなくなるので要注意!!! ![]() 今度はスパッタリングです。 画材店では専用の網とタワシのような硬い毛の筆が 売っていますが、取り合えず身近なものでトライしてみたい と言う方にお薦めが灰汁取り用のお玉と普通の歯ブラシです。 1.絵具を水で多めに溶く。 2.お玉全体に筆でたっぷりと絵具を載せる。 3.歯ブラシで網部分をこする。 この3つの動作を繰り返します。 2.は量が多すぎると網を通過してボトッと垂れてしまうので、 作品の上ではやらないで下さい。 3.はお玉を作品から離すほど広範囲に細かく絵具が散ります。 ただし、トンでもないところまで絵具が飛ぶ可能性が 高まりますので周囲やご自分自身が汚れても大丈夫な ように準備して下さい。 部屋の空気の流れによっても落ちる位置が変わりますので どこにどのくらい絵具が落ちるか観察しながら作業して下さい。 ![]() 上記は濃いグリーン(ガッシュ)一色でスパッタリングしています。 絵具が乾いたら、草の部分のみを専用ラバーで剥がします。 指でも剥がせますがこのラバーが楽です。 ![]() スパッタリングで使用した濃いグリーンと、 これに黄色を加えた黄緑2色を用意します。 まず黄緑でスパッタリングします。 色を変える時は網を良く洗って下さい。 面相筆を使って2色の草を書き加えます。 下から上へ力を抜きながら描きます。 下の方に絵具が溜まりますので 乾かないうちに歯ブラシで散らしてあげます。 ![]() まだ剥がしていなかった一行をラバーで剥がします。 今、この部分が紙の地の色となります。 剥がしてからもう一行書き加えます。 出来れば鉛筆でそっとガイドラインを書いて下さい。 Xハイトの高さがほぼ均一に線が引ければ フリーハンドで構いません。 几帳面な方は雲形定規等々使って下さい。 この書き足した一行は前述の2色のグリーンを使って グラデーションを出しています。 ![]() 今度は空部分のスパッタリングです。 水色を多めに作っておいて、作品は逆さに置きます。 手前部分中心に絵具が散るように意識しながら スパッタリングです。 ![]() 型紙を使って空に円形をつくります。 型紙ですが、普通のケント紙ぐらいの厚紙があれば 十分です(円形の部分が型紙)。 ここでは空の上の方にしか水色をかけたくなかった ので殆どをチラシで覆い隠してからスパッタリングしました。 ![]() 最後に貼るための”summer”です。 イラストボードの切れ端をつかいましたので、 この部分は厚みがあります。 ”summer”と白で文字間を空けて 書いてしまいます。 乾いてからカッターで切り、バラバラにしてから 白でスパッタリングです。 この時は専用網を使ってみました。 (使い分けた深い意味はないです。。。。) 後は飾り付けて出来上がり!です。 <番外編> ![]() ”Summer sunset”の頭の”S”のみマスキング・リキッドで 書きました。 この”S”は平筆で書いています。 残りはC−2で書きました。 ![]() 平筆でバーッと色つけています。 文字部分の上も力を入れずに筆を通過させれば 擦れてしまう事はないです。 ”S”が浮き出ていますが、絵具を弾くからでまだ剥がしていない 状況です。 また、左右はマスキングテープを貼り、 周りに余白が出来るようにしています。 写真で注目していただきたいのは上真ん中にある半円。 太陽は紙の黄色味をそのまま活かしたかったので 丸く切った型紙を置き、水平線がはっきり出るように チラシを置いています。 この部分が乾いたら、海の部分に彩色します(下の写真)。 ![]() 出来上がりはリトル・ギャラリーをご覧下さい! |