カリグラフィー・パラダイス       TOP MAIL

ハーフアンシャル体 説明
このページではハーフアンシャル体の説明をします。

ハーフアンシャル体は3世紀頃から出現した書体と言われています。
アンシャル体の子分ですが、文章の行間に書き込みをする際、小さく書くために発達しているので
Xハイトが低く、なおかつぱっと目で判別ができるようXハイトに対し、アッセンダー、ディッセンダーは長いです。

アンシャル体同様大文字・小文字に分かれていません。
学術上どちらに属するかはっきりしてませんが、印象としては小文字です。
   
華やかさはないですが個性的な字体なので、色んな使い方が出来ます。


基本形1(l) 
”a”〜”e” 
”f”〜”l”
”m”〜”t”
”u”〜”z”
アッセンダー  ペン先3つ分
Xハイト     ペン先2つ分
ディッセンダー ペン先3つ分

ペン先の角度 30度

基本練習
左の形は”b、d、h、l、”で使うアッセンダーの形です(”セリフ”参照)。
これをマスターしないからにはハーフアンシャル体は難しいです。

書き順1 アッセンダーラインからペン先30度で若干緩やかな角をつくり、
      ウエストライン近くまで降りてきます。

書き順2 書き順1の始点に重ねるようにペンをあて、図のように小さく折れてからまっすぐ
      下に降ります。

※  出来上がりの印象がつかみどころがないので、つい手をくねくね動かしながら書いてし
  まいますが、ペンの進む方向が変わるときにゴシック体のように鋭角的でないというだけで
  実際は余計な動きはないです。
基本練習には”l”が持ってこいです。

書き順1 上記参照して下さい。

書き順2 アッセンダー域まで上記と同じです。
      Xハイト内に入っても中心までは垂直に降ろし、下で右方向に丸くカーブします。

ここからアルファベット順に説明しますが、Xハイトがペン先2つ分しかないので、最初は書きにくいかと思います。
高さがないからとXハイトいっぱいに書こうとせず、小さく書く意識を持ってから始めると、
どうしてもXハイト内に納まらない、と言うことはなくなります。


アルファベット順説明
”a”です。

書き順1 ウエストラインより少し下からペン先30度で図のように入り、
      カーブを描きます。
      この形は他のアルファベットでも使います。

書き順2 ウエストラインに沿ってまっすぐ横線を引いてから右斜め下に広がるように
      降り、最後に細いラインをちょっと出します。
”b”です。
書き順1 基本練習書き順1参照。

書き順2 ”l”の書き順2と同様です。

書き順3 書き順2で書いた下のカーブ部分の書き出しと最後にきれいに繋がるよう、
      丸いカーブをかぶせます。
      始点と終点の細いラインを見せるときれいです。
”c”です。

書き順1 ”a”の書き順1と同様に小さなカーブを描きます。
書き順2 始点は書き順1の始点と細く繋ぎ、丸く小さな頭をつくります。
”d”です。

書き順1 ”c”の書き順1と同様です。
書き順2 ”c”の書く順2と同様です。
書き順3 ”l”の書き順1と同様です。
書き順4 ”l”の書き順2とほぼ同じです。
      最後、緩いカーブを作って終わらせますが、”l”ほどは大きくしません。

※ 書き順4が書き順1・2の終点と重なるためには書き順3の書き出し位置を慎重
 にして下さい。
”e”です。

書き順1 ”c”の書き順1と同様です。
書き順2 ”c”の書き順2と同様です。
書き順3 Xハイトの中心からウエストラインまで(ちょっとはみ出てもよいです)
      細いラインを引きます。
      書き順2の終点の切り口とピタッと角度が合うように心がけます。
      逆から書き始めてもよいです。