このページからカリグラフィーペンの使い方とイタリック体小文字を用いた基礎練習に入ります。
このHPではイタリック体をまず身につけていただくことに重点をおいています。
カリグラフィーで使用出来るペンは何種類もあります。
ここではスピードボールというペン先を用いた場合で説明しております。
ペン先の幅は何種類もありますが、”C−2”(3o幅)サイズがお薦めです。
太い線と細い線のメリハリがこのサイズはわかりやすいです。
ペン先の根元をホルダーにしっかり差し込み、サイズが刻印された面を上に向けます。
図のように左右両脇からインク及び絵の具を挿入します。
スポイト、または筆を使って下さい。さらに先端に少しだけつけると書きやすいです。
ペンをたてた時にインクが落ちるようだと入れすぎです。
慣れないとインクを足しながら書くのは面倒です。
ですが不思議と書いているうちに丁度良いインクの量が分かり、手間に感じなくなります。。
(注) おニューのペン先のインクの乗りが悪い時はアルコールで拭いたり、軽く
火であぶったりしてみて下さい。金属の表面の塗料をとります。
横の線に対して45度にペンをおきます。
ペン先の角度が決まればイタリック体の基礎では大文字小文字に関わらず、
基本的には45度から変わることはありません。
細い線が出ずに太くなる時はペンを寝かせすぎているかインクが多いかです。
ペン先45度で書いたイタリック体です。
カリグラフィーでは小文字の"x"の高さを基準にし、この高さを”Xハイト”と呼びます。
”x”より高い文字(例:h,k,l)の目安を”アッセンダー”、
下にのびる文字(例:g,j,p,q)の目安を”ディッセンダー”と呼びます。
※ ガイドラインとは?
イタリック体の"f"はアッセンダー〜ディッセンダーまで使います。
それぞれの高さがペン先5つ分3mm×5(1.5p)になります。
斜線aは前述のペン先の角度(45度)を示します。
斜線bは文字の傾斜を表します。イタリック体の場合、5度〜7度に右に傾きます。
今回は斜線bを5度にしています。
図の各文字の出だしをみていただくとペン先45度、
"i","l","f"を観ていただくと縦に降ろす線が5度に傾いています。
具体的な練習を始める前に1.5p幅のガイドライン、斜線a,を紙全面に引いて
ガイドシートをつくると良いです。
ガイドシートの上にもう一枚白紙の薄い紙を置くかガイドシートをコピーして下さい。
※ 道具について参照
まず必ずトライして頂きたい練習です。
最初にペン先を45度にあわせ、右上に斜線を引きます。
角度を保っていると斜線aと平行になります。
そのまま斜線bと平行にペンを降ろします。ペン先の幅の太い線がでます。
この動きを繰り返すと同じサイズのギザギザが並びます。
これが案外難しいですが充分時間をかけてひたすらこれだけ書くことをお薦めします。
この作業でかなりペンに慣れることが出来ます。
面倒くさいですが、無理にアルファベットを書こうとすると逆に長続きしないです。
書く時はペンと自分の指先が繋がっているイメージで書いてみて下さい。
指に力が入る、ペン先の角度を変える、手首の向きを変える、
こういう動きは疲れるし、形が崩れる原因になります。
リラックスして楽しく練習するためにもぜひ姿勢を正して書いて下さい。
文字の傾斜にあわせて体が傾きがちですが、姿勢を正してスッと集中出来ることが理想です。
首が疲れやすい人は左の図のように厚い本を重ねてベニヤ板を斜めに置いて下
さい。頭をさげなくて良いので、かなり楽になります。
専用の傾斜版も売っていますがまずは身近な道具で(^_^)